アメリカのアライン・テクノロジー社によって1997年に開発されたインビザラインは、透明なマウスピース型の矯正装置を使用した矯正治療のひとつです。
比較的新しい矯正治療方法ですが、既に世界で600万人を超える人がインビザラインによる治療を受けており、2006年頃からは日本でも導入されています。
インビザラインは従来のマウスピース矯正やワイヤーを使った矯正に比べ、最新のテクノロジーを駆使して作られるため遥かに精度の高い治療を行うことが出来ると言われており、さらに透明なマウスピースは矯正治療中も目立ちにくく、抜歯リスクや痛みが少ないというメリットから多くの患者様に選ばれています。

インビザラインの一番の特徴というのが「目立ちにくい」ということです。薄く透明なマウスピースを使って矯正治療を行うため、ワイヤー矯正装置を見られるのは恥ずかしいという方や、接客業や営業職など人前に出るお仕事をされているという方にはぴったりの治療法と言えます。
また、インビザラインではクリンチェックと呼ばれるソフトを使い、コンピューターを使用した治療計画のシミュレーションを行います。クリンチェックでは矯正治療を始める前にモニター上で矯正治療完了時の最終的な歯並びを確認することが出来るため、治療中の不安感の軽減につながります。
さらに、抜歯した場合はこのようになる、抜歯しなかった場合はこのようになるなど、異なるパターンを比較することができるため、患者様はより安心して治療を開始することができます。
他のマウスピース矯正とは異なり、デジタル技術を駆使したインビザラインでは歯型取りは最初の一度だけで済みます。治療を始める前の歯型からコンピューター上で治療計画を作成するため、この先必要になるアライナー（マウスピース）を一度に全て作ることが可能となるのです。
歯の移動距離はひとつのアライナーにつき短く設定されているため痛みも少なく、それでいて治療期間が他の治療法に比べて長くなるということもありません。

優れたメリットの多いインビザラインにもリスクやデメリットはあります。
「取り外しが可能」であることはマウスピース矯正のメリットでもありますが、逆に考えれば簡単に外すことができてしまうということでもあります。
インビザラインでは治療計画通りに歯を動かすためには1日に20時間以上装着する必要がありますが、しっかりと自己管理を行わないとこの点がデメリットとなりうることもあります。
また、どなたでも、どのような歯並びでもインビザラインで治療を行うことができるという訳ではありません。お口の中の状態によっては効果を得ることが難しいと判断されるケースもあります。歯周病が進行してしまっている方や、酷い顎関節症の方の場合はまずは先にそちらを治療してからインビザラインでの矯正を行わなければならないということもあります。
インビザラインのマウスピースには日本の薬事認証を受けた材料を使用しており、アレルギー等についての安全性は確保されていますが、もしも異常を感じられた際にはすぐに当院までご相談ください。